過活動膀胱|横浜青葉ゆうクリニック|あざみ野の泌尿器科

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医療コラム

過活動膀胱|横浜青葉ゆうクリニック|あざみ野の泌尿器科

過活動膀胱

過活動膀胱

過活動膀胱とは

過活動膀胱とは、突然トイレに行きたくなり尿意を我慢することが難しくなってしまう状態です。

正常な膀胱は、尿が溜まるとひろがり、一定の容量まで溜まると尿意を感じ膀胱収縮が始まり、尿を排出する仕組みになっています。

しかし、過活動膀胱の場合、膀胱の収縮が通常よりも頻繁に、強く生じてしまうため、突然尿意を感じ我慢が難しくなってしまいます。

膀胱(ぼうこう)とは

膀胱は下腹部にあり(恥骨の裏あたり)尿を一時的に溜めておくための袋状の臓器です。膀胱はおしっこの通り道の一部で、主に尿を溜めて、排泄する役割を果たします。

尿は腎臓(左右一つずつあり、左右わき腹近くの腰のところにあります)で作られ、尿管を通って膀胱に運ばれます。膀胱は尿を一時的に溜め、尿の量が一定の程度に達した時に、尿意を感じて、尿道を通して体外に尿を出します。

 

過活動膀胱の症状

過活動膀胱の症状は個人差がありますが、一般的には以下のような特徴があります。

切迫感:

急に強い尿意を感じ、トイレに行かないと尿漏れが起こりそうな感覚です。

頻尿:

ご本人様がいつもよりトイレの回数が多いと感じられれば頻尿です。具体的な時間や回数での定義はありません。

尿失禁:

切迫感を伴う場合と伴わない場合があります。尿意を感じないまま、尿が漏れることもあります。

夜間頻尿:

夜間睡眠中に排尿のために 1 回以上起きなければならないという状態です。

 

過活動膀胱の原因

過活動膀胱の原因は複数あり、以下のような要因が関与する可能性があります。また、以下にいくつか考えられる原因を挙げますが、原因がはっきりしないこともよくあります。

加齢:

加齢によって膀胱の筋肉や神経が変化し、過活動膀胱となることがあります。

神経の異常:

膀胱の収縮は神経の働きが関係しています。神経の病気があると過活動膀胱を引き起こす可能性があります(例、脳梗塞や脳出血、パーキンソン病、認知症、脊髄疾患などです)。

ストレス:

過度なストレスが原因で過活動膀胱を引き起こす可能性があります。

 

診断と治療

過活動膀胱の診断には、症状の詳細な評価や尿検査、膀胱の機能評価などを行うことがあります。治療法は症状の程度や原因によって異なりますが、一般的な治療方針として以下のような方法があります。

排尿日誌:

排尿した時間や尿量、切迫感を感じた時間、尿漏れがあったか、飲水量などを記録していただくことで効果的な治療計画を立てることができます。通常3日分記録していただきます。

膀胱訓練:

トイレに行くタイミングを意識的に調整し、膀胱の収縮をコントロールするトレーニングです。無理ない程度におしっこを我慢する訓練です。

骨盤底筋体操:

骨盤底筋群の筋力低下が切迫性尿失禁の原因となることがあります。自発的に体操をする骨盤底筋体操と、当院では機械に腰掛けることで自動的に骨盤底筋体操ができる治療も行えます。

薬物療法:

膀胱の異常収縮を抑える薬物を使用し、症状の改善を図ります。

電気刺激治療・磁気刺激治療:

電気や磁力により骨盤底の筋肉や神経を刺激するもので、腹圧性尿失禁や切迫性尿失禁に対する有効性が示されています。当院では磁気刺激治療を行うことができます。

ボツリヌス療法:

膀胱壁にボツリヌス毒素を注入することで膀胱の異常収縮を抑えることができます。当院でも行うことのできる治療です。

仙骨刺激治療:

重度の症状に対して、電気刺激装置を挿入し過活動膀胱の治療を行います。

 

最後に

過活動膀胱は、膀胱の異常な収縮によって尿がまんが難しくなる泌尿器の病気です。尿意切迫感に加えて、頻尿や、尿漏れ、夜間頻尿などの症状が見られますが(切迫感のみで他の症状がない方もいらっしゃいます)、適切な診断と治療によって症状を改善させたり和らげたりすることが可能です。当院では生活指導から薬物療法、機械を使った治療など幅広く治療をすることができます。切迫感や頻尿は多くの方が心当たりのある症状のため、歳のせい、こんなものと自分を無理に納得される方も多いと思います。ちょっとした治療、心がけで症状が改善する場合もありますので、お気軽にご相談ください。

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