性器カンジダ症
- 2023年8月23日
- 男性の泌尿器科
性器カンジダ症
性器カンジダ症とは
性器カンジダ症は、カンジダ属によって起きる性器の感染症です。
女性特有の疾患といっていいほど女性に発症することが多く、男性での罹患例は少ないです。
それでも、男性で発症することは全く無いわけではなく、亀頭炎として発症することが多いです。
原因菌としては、Candida albicansが最も多く、次いでCandida glabrataが多いです。
性器カンジダ症の症状
性器にカンジダがいても症状を呈することはあまりありません。
症状が出現する場合、原因として包茎、糖尿病、副腎皮質ステロイド使用、消耗性疾患などがあり、免疫力が低下していることが多いです。
亀頭の炎症がおもな症状です。
炎症とは、体の中で起こる生体防御反応で、体が異物や損傷から守るために起こる自然な反応です。炎症は細菌、ウイルス、けが、アレルギー反応など、さまざまな刺激によって引き起こされます。
カンジダ症の亀頭炎では、亀頭のかゆみ、違和感を認めることが多く、強い痛みや尿道の炎症を引き起こすことがあります。
その他の症状としては、赤くなったり、傷になったり、白いカスが出てきたりすることがあります。
性器カンジダ症の診断
カンジダ症の診断は、主に症状と臨床的な所見に基づいて行われます。皮膚や粘膜の感染が疑われている部分を綿棒で擦り、検査に出すことで調べます。
性器カンジダ症の治療
カンジダ症の治療は、感染の種類と重症度に応じて異なります。
一般的には、抗真菌薬が使用されます。皮膚症状の場合、抗真菌クリームや軟膏で治療を開始します。
亀頭炎であったら亀頭部の清潔を保つことが重要です。
注意点としては、男女ともにHIV感染例における性器カンジダ症の頻度が高い点があります。
性器カンジダ症の予防
カンジダ症の予防にはいくつかの方法があります。
適切な衛生習慣を保つこと、特に皮膚や粘膜の清潔を保つことが大切です。包茎の場合、亀頭部や冠状溝に垢が溜まり不潔になっていることがあります。
また、免疫力を高めるためにバランスの取れた食事を摂ることや、適度な運動を行うことも重要です。
抗生物質の過剰使用を避け、糖尿病などの基礎疾患を管理することも予防策として挙げられます。
治癒後もパートナーから再度感染してしまうこともあります。繰り返す場合には、パートナーの検査、治療も考えてもよいかもしれません。
最後に
性器カンジダ症は適切な診断と治療、予防策の実施によって、カンジダ症のリスクを低減することができます。しかし、実際に症状が出現した場合や重症の場合は、適切な治療が必要なこともあります。もし心当たりがありましたらお気軽にご相談ください。