男性尿道炎(淋菌、クラミジア)|横浜青葉ゆうクリニック|あざみ野の泌尿器科

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医療コラム

男性尿道炎(淋菌、クラミジア)|横浜青葉ゆうクリニック|あざみ野の泌尿器科

男性尿道炎(淋菌、クラミジア)

尿道炎(淋菌、クラミジア)

尿道炎とは

尿道に細菌が感染すること炎症が起こり、おしっこをするときの痛み、尿道の痛み、尿道から膿が出るといった症状が出る病気です。

炎症とは、体の中で起こる生体防御反応で、体が異物や損傷から守るために起こる自然な反応のことです。炎症は細菌、ウイルス、けが、アレルギー反応など、さまざまな刺激によって引き起こされます。

一般的な尿道炎は大腸菌をはじめとした腸内細菌が原因となることが多いですが、ここでは性感染症として頻度の高い、淋菌とクラミジアについて説明します。

尿道とは

尿道は尿を膀胱から体外へ運ぶ役割をしています。男性と女性では尿道の長さや位置が異なるため、それぞれの性別によって異なる構造をしています。

男性の場合、前立腺内を通った尿道は陰茎の中を通って尖端から尿を出します。また、男性の尿道は精液も通過させるための管でもあります。

(女性の場合、尿道は膀胱から直接外部へ伸びる管で、陰部の前方に位置しています。女性の尿道は男性よりも短く、尿の排出が主な役割です。)

 

淋菌性尿道炎

淋菌性尿道炎とは

淋菌による感染症で性器クラミジア感染症と同じくらい頻度の高い性感染症です。

性病といわれるのは、淋菌は通常の自然環境では生存することができず、性行為でしか人から人へ感染しないためです。

しかし、感染伝達率は高く一回の性行為で30%程度感染すると考えられています。

最近では、咽頭や直腸感染など性器外の感染例が増加しています。

 

淋菌感染症の症状

淋菌性尿道炎:

感染後2~7日の潜伏期間を経て、強い排尿時痛が生じ、黄白色の膿が多く出ます。

淋菌性精巣上体炎:

淋菌性尿道炎が治療されないと起きる可能性があります。発熱、精巣の腫れを認めます。無精子症の原因ともなるため注意が必要です。

 

淋菌感染症の診断

淋菌性尿道炎は尿検査で診断します。咽頭感染の場合、綿棒のようなもので擦ったりうがい液を用いて診断します。

 

淋菌性尿道炎の治療

抗菌薬の点滴で治療します。

本人が治療をしてもパートナーが感染してた場合、パートナーの治療を行わないと再度感染してしまうので、もし淋菌の診断が出た場合にはパートナーの検査を行う必要があります。

 

クラミジア性尿道炎

クラミジア性尿道炎とは

クラミジア・トラコマティスが原因の尿道炎です。

クラミジア性尿道炎は現れる症状がほとんどないことも多いため、感染したことに気が付かないことがあります。そのため、すべての性感染症のうち患者数は最も多いとされています。

クラミジア性尿道炎は、淋菌性尿道炎以外の性感染症の半数を占めています。また、淋菌性尿道炎の2030%にクラミジア性尿道炎が合併しているといわれています。

 

クラミジア・トラコマティス感染の症状

クラミジア性尿道炎:

感染後1~3週間で発症するとされていますが、症状が軽いことも多く、発症時期がはっきりしないこともあります。

症状は排尿時痛や尿道の違和感、尿道のかゆみですが、感じない程度のこともあります。また、透明な膿が出ますが、出ない方も見られます。

症状のない20歳代の男性にクラミジア検査を行ったところ、49%でクラミジア・トラコマティス感染があったとの報告があります。

クラミジア性精巣上体炎:

若い方の精巣上体炎の多くはクラミジア・トラコマティスが原因とされています。精巣上体の腫れは比較的軽度で、発熱もあまり出ないことも多いです。

 

クラミジア・トラコマティス感染症の検査

クラミジア性尿道炎は尿検査で診断します。咽頭感染の場合、綿棒のようなもので擦ったものを検査に出したり、うがい液を検査に出したりして診断します。

 

クラミジア尿道炎の治療

耐性化のすくない抗菌薬を使用します。

治療後も感染が残っている場合があるため、しっかり治っているかどうか、抗菌薬の内服開始後2~3週間で再検査が必要です。

自覚症状が男女ともに少なく、パートナーが感染していることもあります。クラミジア性尿道炎の診断があった場合、パートナーの検査も併せて行うようにしましょう。

 

最後に

淋菌性尿道炎もクラミジア性尿道炎も治療をせずに経過観察した場合、後遺症を残す可能性やパートナー間のトラブルの原因となる可能性があります。尿道炎の検査自体は尿検査で行うことができるので、お気軽にご相談ください。

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